ご要望を形に

住宅でも非住宅でも、どちらにも言えることですが、どのような空間を望むのか?というのを要望としておっしゃってください!というのは、実は少々、乱暴な言い方だと思ってます。実際、明確に、この広さで、この色の空間で、家具はこうして配置して・・・などと具体的な話しができる方は早々いません。

設計、それも空間的な部分においては、打合せの会話の中でかわされる言葉の端々を拾いながら、逐次、案を出していくということを繰り返すわけですが、その際重要なのは、それを見た時に持っているイメージとの「差異」がちゃんとわかるレベルのプレゼン資料でないとダメだということです。

コンピュータ技術はたいへん進歩しているわけですが、よく言われるのはCGなどで出来上がりのイメージを見せるということでしょうし、最近ではVRを使うというのもあるわけです。当然、弊社における設計は「完全三次元設計」ですので、CGもパースもVRも特段特別な対応というわけではありませんし、実際、お客様向けのプレゼンである前に、設計者として造形的にどのようなイメージになるのか?というのを検討するというのは必要なことですので、こうしたデジタルプレゼンがいわゆる顧客対応のためだけのものではないのです。

というわけで、お盆休み明けということで、休み前にいただいたご要望をちょっと具現化してみるという作業をやってましたw

お題は、多世帯同居を目論む住宅建築において、若奥様より出された「小さくてもいいのでドレスアップできる部屋がほしい」というものです。一般的な要望でいいますと「夫人室」をご要望されているというわけですが、最近の住宅の間取りの中には、「家事室」という扱いで、奥様たちのちょっとした小部屋を作るというトレンドもあるようですが、私はちょっと嫌なんです。

というのは、まず部屋の名称です。「家事室」という名目でそこを奥様の部屋だとするのは、女性を家事に縛るというイメージもあるわけで、家事室を奥様のお部屋とするのはちょっと生理的にも受付けないのです。旦那さんが「書斎」を欲しがるのと同じレベルで、奥様にも「書斎」を計画したって悪いわけがないのです。なんで「家事室=奥様のスペース」にしたがるのか、マジでわかりません。

話しがそれましたw

で、今回のご要望は「ドレスアップできる部屋」なわけですので、お化粧や衣装替えができるようにということです。ドレッサーや衣類を収納できるようなスペースと、さらに、姿全体を見れる鏡(姿見)も必要でしょう。なにより、奥様の「個室」ですので、奥様の趣味やコレクションなどの収納も必要かもしれません。

イマドキですと、ネットにドレスルームなどのキーワードでいくらでもイメージ画像がでてきますし、かわいいドレッサーなども出てきますので、そういうなのをイメージして三次元で作ってみました。それがこの画像です。

畳三畳程度の空間を用意して、ドレッサーを配置し、衣装収納のためのスペースも確保しました。全体のイメージはポップに、かつ、「カワイイ」を出したかったのですが、テクスチャーや家具の3Dデータがあまりいいものがなかったので、こんな感じにw

イマドキですと、この画像をLINEで送って、「こんな感じ?」っていうやり取りも簡単にできちゃうので、打合せも楽ちんです♪

ちなみに、画像は、「V-Ray」というレンダリングエンジンにより、フォトCGレベルの高品質な画像データをレンダリングできるものを使っておりますので、質感もかなり現実に近いイメージで作成されます。イマドキこれがパソコンレベルで出来ちゃうっていうわけですので、すさまじい進歩だと思います。

というわけで、先ほどLINEで「どうよ?w」って感じで送っておきましたw レスポンスを楽しみに待ちたいと思います(ちげーよwwwとか返されたらショックデカいですwww)。

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