つらら

私たちの子供のころは「つらら」ができることなどこの時期、当たり前にあることでしたし、通学途中でつららを取って、遊びながら学校に行った記憶があります。ですが、十年来つららができていることを見たことがないです。もちろん、山間部では簡単につららができますが、市内域ではつららができない感じです。

つららができるためには、屋根の雪が融けて、軒先から滴り落ちることと、強烈に気温が低いことが必要ですが、気温が氷点下以下にかなりの長い時間ならないとつららはできません。ところが、今朝は夜間の冷え込みが強烈だったためか、軒先に結構長いつららを垂らしているところが多かったです。

また、本日から耐震改修の新たな現場に入ったのですが、その玄関先も大変なことになってましたw

和風の玄関ではよくつかわれる鎖状の雨樋ですが、その鎖が完全に氷で固まっておりましたw こんな姿、正直、子供のころにはざらにあったんですが、イマドキこんなものを街中で見かけるようなことはなかったです。

さて、つららができるというのは、屋根の雪が融け、雨垂れになるからなわけですが、そもそも、屋根の雪が融けるというのは、建物の断熱性能に密接に関係しています。屋根の雪が融けるためにはそれなりの温度がなければなりません。つまり、屋根自体の温度が上がる必要があるわけですが、太陽も出ていないような夜間になぜ雪が融けるか?と言えば、それは室内の熱が屋根面へ抜け、屋根自体を温めるからなわけです。

言い換えれば、屋根の断熱性能が高ければ、つららはできにくくなりますし、できたとしても、雪が融ける量が少ないので、それほど大きなつららはできないわけです。したがって、つららの長さでその建物の断熱性能を測ることもできるというわけです。

かなり昔では、屋根の雪の量でその建物に人がいるかどうかを見定めるということがあったと、高齢の大工さんの話しを聞いたことがあります。あまり歓迎される話しではありませんが、人が住まない住宅や留守がちの住宅の場合、屋根の雪が融けないため、泥棒が「空き巣」に入れる家を探すために屋根の雪の量を見ていたということでしたw 今では天井や屋根の断熱性能を高めている建物が多いので、このような尺度で見ることはできないですが、それでも断熱性能の良し悪しは屋根の雪の量で判断できるというわけです。

タイトルとURLをコピーしました