ルームツアー

前回に引き続き、お客様との打合せで重要な「イメージの具現化」についてもう少し説明します。

最近では、ネットにアップされる外観や室内の状況など、デザイン的な面や機能的な面も含め、多くの画像が公開されています。お客様はそういう画像を見て、希望する空間のイメージを高めていくわけですが、あくまでも参考資料であって、お客様そのものの建物にそのまま当てはまることは非常に少ないです。

いわゆる「こんな感じ」というわけですが、それを実際に作ってみる前に三次元の仮想空間の中に作ってみてもらうというのが「3Dによるプレゼン」の最大の目的だったります。もちろん前回のブログでも公開したような、非常にリアリティーの高いCGを作り上げることでも伝わらないわけではありませんが、あくまでも静止画として1点から見た景色であって、周囲との位置関係などはあまりわからないかもしれません。

このようなCGを作り上げることができるのは、三次元でしっかりとデータ作成されているからなのですが、せっかく三次元のデータができているのであれば、そのままその中を歩いてもらって見てもらうほうが、イメージが掴みやすいはずなのです。というわけで、弊社では、2つの三次元プレゼンを使っています。

 1.VR
 2.ウォークスルー

1は、ヘッドセットディスプレイを装着することで、あたかも三次元データの中に居るような感覚がもてるものです。実際に自分が歩き回ってみることができますので、広さや高さの概念が「体感」できます。ご要望で開放性のある空間というご指定の場合、すごく便利です。ですが、ハードウェアの準備やある程度の空間を必要とします。

2は、PCのディスプレイで自分が視点を操作することにより、室内外を動き回ることができます。VRほどの体感はできませんが、見え方や位置関係など簡単に確認できます。また、データを作り上げてしまえば、そのデータをクラウドなどにアップすることで、お客様にダウンロードしていただき、ご自身のPCで確認することもできます。

また、方位もしっかりと設定しますので、夏場や冬場にどの程度、太陽光線が差し込むか?などもみることができます。

これは南向きのLDKの事例ですが、11月18日、11:14に、快晴であった場合の光の入り方です。

これを時刻をそのままにして8月1日だとこうなります。

当たり前のことですが、庇などの効果は、夏の日射侵入を抑え、冬場は逆に日射を取り入れることができるという部分の具体的なイメージにもなります。実は、この外にベランダがせりでているのですが、それが夏場の日射侵入を抑えているというメリットがあるという説明ができます。別に屋根でもいいんですがwww

また、天候も変えることができます。曇りの日、雨の日、雪の日と外部の明るさの問題が室内にどのように影響をあたえるかも見ることができます。もちろん、その際、照明のONOFFもできますので、室内の明るさの変化をイメージすることができます。

最後にこれが最も大事なことなのですが、これらのデータはお客様との打合せなどのための単なるプレゼンデータではありません。設計そのものを三次元化しているので、それがたまたまプレゼンに都合がよかったというだけのことです。もちろん二次元の紙ベースにそのまま図面として出力もできますし、現場の大工さんや内装屋さんとは、この三次元のデータを見せながら打合せするというのも「普通」にできることです。

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