令和7年度 県産材を活用したふくいの住まい支援事業

福井県では林産業と地場産業の振興を目的とする施策として「県産材を活用したふくいの住まい支援事業」を展開しています。この「県産材を活用したふくいの住まい支援事業」は、県産材を活用した優良な木造住宅を普及することで、地産地消による地域産業の活性化や地球温暖化対策の推進を図ることを目的とした補助制度です。令和7年度も支援事業が継続されます。

新築でもリフォームでもどちらにおいても、柱や梁、その他板材などに県産出木材を利用することで、補助金を出すというものです。特に、新築の場合に出される補助金が昨年度よりも1立米あたり5,000円増額され、\25,000/立米となりました。

新築の場合の補助金は、上限50万円ですので、県産材を20立米使用すれと上限いっぱいになります。ただし、建物に使われる柱を県産材による柱を30本使用することが前提条件となります。この30本という数字は、

長さ3m、105mm角材

で換算しますと、約1立米となります。なので、残り19立米を梁などで採用することになります。県産材の主力となる樹種は「杉」ですので、細長い部材として製材できる「垂木」や「根太」あるいは屋根部材としての、「母屋」、「束」などで比較的多くの利用が見込まれます。

また、構造材としての梁材については、さほど大きなものでなければ(梁せい150mmや180mm程度)、杉材でまかなうことができます。このあたりは構造計画で十分検討することで、そのほとんどの梁を「杉」を採用することもできます。以前のブログでもご紹介しましたが、県産の間伐材木材を利用した「集成材」を利用することで、大きな梁せいのもので対応ができます。

集成材の「ラミナ」を県産材の杉とすることで集成材を製作し、ある程度の強度のある梁とするわけですが、一般的な「米松」などで作られる集成材よりも強度が劣るので、構造的な計画をしっかりと立てる必要があります。

先日からご紹介している「半分壊して増築する物件」においてももちろんこの補助制度を利用していますが、本物件における県産材利用体積は、

このような形になっておりまして、総木材に対する県産材量は98%超となっています。20立米超しておりますので補助金は満額の50万が出されます。

なお、補助金は原則、私どものような事業者への補助となりますので、ご契約額に対しての「値引き」としてお客様に還元する方式となります。

様々なものが値上がり傾向にある中、少しでもご負担を減らせるような工夫が重要です。

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