R6年度第2回木造住宅耐震改修現場見学会が、令和6年10月19日土曜日に開催されます。この見学会は、いわゆる「古民家」に対する耐震改修工事で、その見学会というのは実は非常に貴重な機会です。福井県においては、石場立てによる伝統工法での住宅様式がかなり多く、それが郡部だけではなく街中でも存在しています。これを一般診断法での耐震診断や補強プランでは、同じ木造であっても構造様式としては全く違う様式なのです。柱と梁で構成する軸組といわれる構造という側面では同じですが、約300mmもあるような柱と、巨大な丸太梁などで構成される「伝統工法」と、一般的な住宅様式での構造とは、物理的挙動は同じレベルではありません。したがって、伝統工法での住宅様式には本来、伝統工法での耐震診断と補強計画が必要なのです。
伝統工法での耐震設計では、「柔構造」という力を受け流すという考え方がベースになっています。したがって、一般診断法などで検討される「壁の強さ」を強化するという検討ではなく、如何に力の流れをかわしていくかという部分が非常に重要になってきます。そのためには、診断において「揺れ」の特徴を掴むことが必要になりますが、これには特殊な調査方法が必要になります。
今回の見学会ではそのあたりも粒さにお教えいただけると期待しています。
なお、今回の貴重な機会をいただきました、住宅所有者の方には深く感謝します。また、このような機会を企画していただきました福井県の関係者、現場関係者、設計関係者の方にも同じく深く感謝します。
専門家の方だけではなく、一般の方もご自宅が伝統工法であるという方は是非一度ご覧いただきたく思います。
◎見学会申し込みフォーム
https://forms.office.com/pages/responsepage.aspx?id=gqFmy1a1NUajZdJO56f3gzlHsj3T0BRHrZurMwgQ-LtUNjQ5NFlLNEdCQU0wM0EwRlg4UE5KNE5YVy4u&route=shorturl
◎開催場所 勝山市教育会館 第1研修室 (勝山市元町1丁目5-6)
◎時間 13:30~15:30(13:00~受付)
○説 明 会 13:30~14:30
○現場見学会 14:40~15:30