住まい・建築・不動産の総合展 その2

その1に続きます。

住まい・建築・不動産の総合展 その1

SNSで関係のある方との交流もさることながら、「実際に見たいもの」がありました。それは、

「金物」

です。鉄骨やRCなどで規模の大きな建築物を作るのはある意味、型にはまったやり方さえすればある程度のものはできます。ですが、木造でとなりますと、そもそも構造材としての強度を比較した場合には、鉄骨やRCとは比較にならないくらいの強度の差が出てしまいます。そこで重要になるのは「金物」なんです。特に、

接合金物

と、

耐力壁金物

については、もはや木造強度の生命線とすら言える存在です(これについては、木造は木組みを巧みに作り上げることで強度を上げるんだというご主張もありますが、ぶっちゃけ、そんなに時間もお金もかけられないっていうのが一般建築だと考えておりますw)。

まず、株式会社タナカさんの、「新つくば耐力壁」です。

これ、455mm(1尺5寸)の壁を耐力壁として評価できるという認定品なんですが、車庫なんかで、どうしても間口いっぱいに開口が欲しいというときに、木造ならではの「耐力壁の不足」を解消するためにはもってこいな耐力壁です。455というすさまじく狭い壁で、強烈な耐力を発揮することができるので、車庫だけではなく、狭小地住宅でも威力をはっきします。ブースでは、これを「耐震改修」で使うことができるようなものを開発してほしいと伝えましたw たぶんそんなもんができたらめっさ楽になりますw

次は、若井産業株式会社さんの「木質構造用ねじ」です。若井産業といえば、弊社では、垂木ロックという屋根垂木を留めつける際のビスを使っていますが、その垂木ロックの流れで、なんと、梁と柱などの接合部を「ねじ」で留めつけることで必要な耐力を出すというものなのです。


一般的に、接合部はプレート状の金物を打ち付けて補強するのですが、それを「ねじ」でできるとすると、ささまじく施工性がアップします。金物が納まりとして邪魔になる場合など、ねじで同等の強度が出せればこの上ない話しです。

次に、株式会社タツミさんです。タツミさんは、弊社では「TH金物」という柱+梁、梁+梁の接合金物を使わせてもらってます。断面欠損をなくして、必要なせん断抵抗を実現するというもので、多雪地域の福井において大空間を作り出す際はもはやマストな金物です。展示会では、装飾用に金メッキされた金物を展示してましたw おもわず、「現場に入れてくださいw」と言いましたw 派手ですw

そんなタツミさんですが、ブースでは、TECH-ONEの新製品、「TN-X(クロス)」の先行展示がありました。

これまでのTECH-ONE金物もすばらしいのですが、金物取付位置を間違う可能性もあって、間違った場合には結構、とんでもないことになるんですが、このTN-Xは、その間違いの原因をカバーできる「工夫」がなされており、これは現場が楽になるなという印象を持ちました。

最後のご紹介は、BXカネシンさんの「MPねじ接合システム」の金物です。これは、平たい金物板と、木ねじで留めつけることで、トラス構造の接合部分をすさまじく簡単に作り上げることができる金物です。

この設計セミナーをBXカネシンさんでは開催しており、弊社もそれを受講しておりますが、現物を見てみたい!という欲求があったのは事実で、今日見れてよかったですw いや、もう、これ、マジで簡単じゃんwって感じですw

展示会では、こういった「現物を見る」ということも大事な情報収集の目的で、単に新しいものの発表を見るとかではなく、現状の施工現場にどのように寄与するか?というところで、「施工の合理化」を追求する目的もあるわけです。

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