半分壊して増築する物件#2

前回の#1に続きます。

半分壊す際の残る部分との切り離しが完了すれば、もはやこっちのもんなわけでして、ここからは作業は早いです。

片側からどんどん壊していくわけですが、それでも一気にガサっと壊すのではなく、梁などを一つ一つ外しながら壊します。解体材はすべて分別する必要もありますし、解体途中でも建物がしっかり自立できるような状況を作りながら解体を進めるわけです。

よくニュースなどで解体現場で崩落事故があるのは、この「自立させながら壊す」という大原則を守らないことが原因です。1日にできる作業内容は限られているわけですので、今日、手をかけたところをどこまで壊せば自立できるか?を考えれば、それが解体作業の1日の「キリのいいところ」になるわけですが、工期がないとかで作業する人が焦りを感じれば、無理にでも進めてしまうというわけで、これが大きな事故につながります。

そして、最終段階として1階の床を残す感じまで進めればもはや足場なども必要なくなりますので、一旦、撤去の上、基礎などの解体に進んでいきます。基礎の解体では、コンクリートの部分と内部に入っている鉄筋とをしっかり分別する必要がありますので、これがもっとも手間のかかる仕事になります。

そして、すべての構造物が撤去されたというわけです。

今回、実は工事が楽だったのが、お隣に畑を持っておられ、そこから重機やダンプの出入りができたということがあります。

仮道をつくることができたので、すごく効率が高かったです。まぁ、田舎ならではのアドバンテージですww

さて、ここから壊した部分に新築同様に建てていくわけですが、この時、重要になるのが、

「既存の床の高さ」

です。ここを吟味しないと、妙な段差がついてしまいます。既存の床もすべての床がぴたーっとあってるわけではないので、どこの部分の床に完全に合わせるかということが現場判断になりますが、あえて平均的に合わせて床見切りなどで最後納めるなど、一番良い方法を考えるというわけです。

まぁ、その前に、解体後の地盤面の「地耐力」の調査と、地業工事後に想定した地耐力が出ているか?の確認は絶対に必要になります。また、今回の住宅建築は、いわゆる建築基準法上の緩和規定などは一切使っていない(使えない)ので、監理報告で求められるものは、1号建築物同レベルの監理報告になりますので、かなり気を遣いますwww

というわけで、週明けからはいよいよ本格的な工事に入ります。

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