突然訪れるストレージ破壊

もはや仕事でPCを使わないということがないイマドキ。仕事で作成した「データの保管」というのはたいへん重要な問題です。社員がたくさんいてPCもかなりの台数になった場合などは、データの管理はサーバーやクラウドなどでしっかりと管理されていると思いますが、小さな会社でPCも2,3台って場合には、NASなどのファイルサーバにデータを保管、共有するというやり方だと思いますが、作業中のデータなどはクライアントPCに置いて、成果物をNASなどにアップするというやり方なところも多いかもです。

でも、データの管理という部分ではセキュリティを考えることは常ではあっても、そのデータを保管するストレージ自体の維持、メンテナンスについては、バックアップを取っているとはいえ、その頻度は粗く、今、ストレージが壊れると数日前までデータが戻ってしまうなんてことがあるかもしれません。

そういうことを「いつかはちゃんとしないとなぁ」と思っていると、なぜかそのタイミングでストレージが壊れたりしませんか?www ちょうど昨日の夜のことでしたがそれが発生しましたw

弊社では、NASでデータを共有しているのですが、作業中のデータはクライアントPCに置いてあります。NASについてはRAIDを構成し、2つのストレージでミラーリングしている状態で、さらに、別のストレージにそのままミラーリングするという3重の体制をとっています。そして、別のストレージへのミラーリングは、毎日真夜中に行います。仮にNASがRAIDとともに吹っ飛んでも、残る別のストレージで保管することで、少なくとも1日前には戻せるという状態にしています。

ローカルPCのほうは、そのPCのアプリ以外のデータや設定、マスタファイルなどを一括で、別のストレージを用意して毎日終業時にミラーリングしています。さらに、万が一、クライアントPCが飛んでも、1台サブのマシンに毎日データをミラーリングしているので、業務が止まるということは事実上ない状態にしています。

ところが、昨日の夜、クライアントPCのバックアップをしている「別のストレージ」というのが飛びましたw

まぁ、作業に影響はないわけですが、終業時のバックアップが取れませんし、重要ではないにしろ仮置きのデータなどもありますので、復旧したいところです。症状としては、ストレージ自体は認識するも、フォルダやファイルの表示が一切でてこない、いわゆる「マスタファイルテーブル(以下、MFT)」が破壊されたという状況です。

今回、飛んだストレージはこれですwww

一瞬、目の前が真っ白になりましたが、正直、毎度のことなので「あーもー」な感じですwww

というわけで復旧なのですが、もしかして参考になればと思い、ブログに記しますwww

重要なことは、

そのストレージに対して、あわてて何かを書き込むようなことは絶対にしない

ということです。ストレージが壊れた!といっても、エクスプローラーでドライブとして認識されているのであれば、ストレージ自体が壊れてしまったわけではなく、なんらかの理由で、MFTなどの管理部分が壊れてしまっただけのことが多いのです。この場合、ファイル自体は記録されているわけですので、MFTの復旧だけを考えればいいのですが、この時点で何かの書き込み作業などを行ってしまうと、ファイルの記録の順序や場所などが変わってしまって、復旧できない、あるいはできたとしても特定のファイルだけできないなどの影響がでるわけです。

というわけで、慌てず、まずはファイルの復活の方法を考えるのですが、ここで2つの方向性が考えられます。それは、

1.MFTを再構築、修繕する。
2.MFTは無視して、個々のファイルを復活させる

となります。今回、とった方法は、2をやってから1を試しました。これには理由があって、本当にMFT「だけ」が問題なのかどうかがわからないので、最初にファイルを復活させることで復旧上の保険を掛けた感じなわけです。実は、1をやれば復旧はすごく早いのです。2は、記録されているセクタなどを一つ一つ見て、ファイルを文字通り「拾っていく」ということになりますので時間がかかるのです。でも、1をとるには少々不安もあるので、まず2からというわけです。

さて、こういうときのために、ソフトウェアは用意していますwww もう、日常的にあることですので、レスキューできる環境は整えていますw 弊社で用意しているこの手のファイル復活のツールは、

◎EaseUS Data Recovery Wizard

と、

◎ファイナルデータ11plus 特別復元版

です。ほぼ、この2本どっちかでこれまでものりきってきました。これでもどうにもならない場合には、もはや復旧してくれる業者さんにお願いするしかないですが、普段からのバックアップをしっかり管理していれば、弊社の場合、1日前の状態には戻せるので業務の成果として飛ぶのは1日分という感じです(それでも、かなりの痛手ですがwww)。

でも、近年のストレージは、HDDではなく、SSDやUSB目盛りやSDカードといった記録媒体で、磁気による記録ではないので、電子部品的に飛ぶ場合にはもはや復旧の道は絶たれます。今回のようなMFTが壊れただけのトラブルってのは、まだラッキーな方で、普段使いのストレージをSSDなどにする場合には、仕事で使うのであればかなり神経を使ったほうが無難なのです。

なんなら、PCに内蔵しているストレージと全く同じものを購入して、毎日、そのまま丸ごとコピーしておくくらいことはしておいたほうがいいかもなくらいです。これを「クローン作成」といいます。実はこのやり方がもっとも簡単でかつ確実かもしれません。ちなみに、クローンソフトはいろんなものがあります。

今回、復旧対象のファイル数は280万ファイルにおよびました。CADシステムのマスタファイルなどの細かいファイルが数多くあり、数が膨れ上がっています。ファイルの復活には10時間程度かかりましたw

ファイルの復活を行い、保険を掛けた状態にして、先ほどの1の手段、MFTの復旧を行ったところ、5分で復活しましたwww まぁ、そういうもんですw

というわけで、皆さんも、突然のストレージ破壊にはお備えあれwww

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