前回のブログに続き、「後編」のご案内です♪
後編では、株式会社シアターハウスさんの新社屋の中をご覧いただけます。吉村会長考案の「井水利用による水冷システム」の説明からはじまり、木材をどのように使うのか?という視点での解説などをしています。
実は、大きな木造になるとたいへんなのは「力の逃がし方」なのですが、実際には建物の大小関係なく、この点をしっかり吟味しないと「耐震性」などはアップしません。また、地震だけでなく日常的な荷重をちゃんと評価しないと、その重みで少しずつ変形が進み、あるタイミングで破損したり、想定していた耐震性能が発揮されません。
こうしたことを設計において評価・確認することができるのは「構造計算」というものを行うこと以外、手段はありません。確かに大きな建物になれば影響される材料の数も増えますのでたいへんですが、小さな建物でも評価の手法はかわりません。評価する対象が多いってだけです。
特に、コストメリットを出す場合には、「構造計算」による評価は非常に重要です。よく、「構造計算を行うと高くなる」と言う方がおられますが、むしろ逆で、構造計算を行わないから、より安全側に設計が振れるように「過剰」なくらいの強度を求めたりするわけです。この手のことをおっしゃる方は、そもそも「構造計算」のノウハウがなく、間取りや外観デザインの設計を行うことしかできない方だと考えたほうがよいです。