確認申請補正

設計で確認業務を行っている方なら誰もがほぼ必ず受ける「指摘事項」

お客様の多くは、建築できるようになるまでに数多くの法律上の指摘がなされ、その説明や設計内容の修正などを含めたやり取りを行っていることをご存じない方もおられるかもしれません。建てようと思っている住宅が法律照らして「適合している」ということを第三者が確認する必要があります。設計者は法律を熟知しているわけで、そんなの楽にクリアできると思いきや、思わぬ点から指摘を受けたりすることが多いです。

そういう意味では、住宅についてはこれまでかなりの審査上の緩和があったわけで、審査する項目をかなり少なかったわけで、指摘を受けるとすると単なる記載ミスであったり、添付資料不足であったりすることが多かったのですが、住宅以外の場合、審査の緩和がほとんどなかったり、広範囲にわたって法適合を審査されたりすることから、落とし穴に嵌ることもしばしばあります。これが4月以降の工事分からは、緩和されている部分がかなり少なくなりますので、設計者も対応に混乱するという予測が立っています。

では、どんな感じで指摘がくるか?といいますと、こんな感じのFAXが送られてきます。

確認申請を行い、確認済証というものを発行するわけですが、それを7日以内にという法律の取り決めがあるわけですが、それができないことを告げる書類として2枚目があります。書類の内容としては、

「審査したけど適法だと認めるわけにはいかないのでごめんねw」

というわけなんですが、審査機関が7日以内で確認済証を下せるような単純な物件なんてほぼないですw でも、弊社では最短で3日で済証が下りたこともありましたw まぁ、ここら辺は通過儀礼としてあるものだという想定をしなきゃいけません。

指摘の内容が次ページにつづくわけですが、今回も記載ミスとかが多くて審査する人にとても迷惑をかけちゃったなーと反省です。しかも、このFAXが20時くらいに送られてきて、さらに、その夜は除雪待機になっていた日なので、マジ、お疲れなときにくだらないミスで手間を取らせたわけです。ホントごめんなさい。

また、審査する人も大量の図面から法適合を審査するわけですし、経験的なものもあって時には指摘が「いや、それあってるってw」というのもありますw

採光計算のときの上方遮蔽を1階の屋根で取る場合と2階の屋根から取る場合で係数が不利になる場合を採用するので、たまたま、指摘の箇所は2階の屋根のほうが不利になるってわけなのですが、指摘にあがっちゃってましたw 空欄に回答を書くのですが、そのようなことを書けばいいわけですが、一応、事前に電話で「というわけで~」と説明しておくのは必要ですw

結局、これらの作業は、いわゆる審査係という人が個別の案件として対応して、その上長に見た結果を報告して、まぁ、いいんじゃね?ってところで「建築主事」に廻すという流れになるわけですが、福井市の場合、主事さんはすぐ同じ事務エリアで仕事されてますし、私どもが役所に行ってもご挨拶するような距離感です。でも、この審査係の人たちは審査を複数掛け持ちでやっておられますので、すごくたいへんなのです。ホントに頭が下がります。なので、くだらないミスで迷惑をかけるとこちらが恐縮しちゃうわけです。

それでも、窓口では、審査係に食って掛かるような態度をとる設計士もいます。法律上の審査をしているわけですので、その法律の解釈が設計士と違うと思うのであれば、合理的な説明をすれば済むだけのことですが、「なんで通らないんだ!」の一点張りで審査係を困らせるのは正直いかがなものか?と思います。

さて、ミスの修正や追加の説明は基本的に図面の修正や追加になります。指摘された内容に対して修正した図面や追加した図面は、元々提出した図面と「差し替える」ことになりますが、この時、図面にある印をします。

ミスを修正しても「追加説明資料」となるのは、ちょっとした法律上の手続きによるものです。実は、確認申請で提出された書類は、あの姉歯事件以来、手続き上、差し替えることが認められないのです。つまり、差し替えるのではなく「変更の申請」になるので、まともに法を解釈すれば、ミスがあった図面を修正するために変更手数料を支払って修正図面を出すということになるわけですが、そんなことしてたらとんでもないことになるというわけで、「元々の図面に対して、追加の説明資料を提出する」というやり方をするわけですw

窓口では「差し替え」と言っていますけど、法的には「追加説明資料の提出」という体裁なわけです。なので、窓口にはこの赤字の「追加説明資料」というゴム版が用意されているのですが、それを窓口で押してるとメンドクサイので、こちらで直接図面に印刷することにしていますw PDFの電子印章でつくってるんですけど、大きさなどかなり吟味してつくりましたw まぁ、それほど補正の機会が多いってことですがwww

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