半分壊して耐震改修する物件#2

半分壊しての現場ですが、だいぶ解体がすすんできました。

「ふくいの伝統的民家」に指定されているということもあって、耐震改修を行う改修部の外観の設えをキープすることも耐震性をアップさせることと同様に重要な課題でもあります。伝統的民家、いわゆる古民家といわれる建物では、等間隔に柱を建てていき、その柱を「真壁」として見せることが意匠的な形態になっています。

一般的には3尺(910mm)から3尺2寸(970mm)くらいのピッチで柱を建てて、その間を土壁でつくって外観は漆喰とよろい下見板張りっていうのがオーソドックスな仕上げです。耐震診断時には、この柱のピッチを計測して「壁がある」と判断していくわけです。なので、大壁で構成されるようなイマドキの住宅よりも柱の位置や梁の位置がはっきりしてくるのです。

さてw

赤のラインから矢印方向を残すというのが計画なのですが、屋根のケラバの出もあるので、ちょうどサッシ窓の中心くらいでまずは切断すればいいかなぁという感じでした。解体前には解体屋さんとそのように打合せ済みだったんですが、現場の状況はそれよりも余分に残されてました。

実は解体屋さんのファインプレーだったんですw そもそも論、なんで残すか?といいますと、屋根が二重屋根になっていて軒裏の細工が結構細かいという部分で、これを完全に壊して修復するより、現状を保全したほうがよくね?wっていう現場での判断があったからですw それで赤ラインの部分での切断というのを指示したわけです。

で、なんでファインプレーかっていいますと、上の画像、中央には柱が見えますが、この柱がなんと!

「半柱」だったのですwww これを見た解体屋さんは、指示された箇所で切断すれば壁を維持するどころか瓦解するので止めたってわけです。半柱だったのは柱だけではありませんでした。

束の部分も半分でしたwww 室内側からみるとよくわかりますw

つまり、解体箇所の柱のピッチは、表から見ると3尺1寸程度だったのですが、実際には、6尺2寸(1880mm)だったということがわかりました。見た目ではしっかり真壁になっているのですが、思わぬトラップです。

ですが、若いころ大工さんに昔の木造の普請のことを教えてもらったときに言われた、「昔は柱の本数を減らせるだけ減らしたいっていう考え方やった」という言葉を思い出しました。柱の本数を減らして梁をごっついものにするという感覚があったようです。確かに古民家の構造的な構成は大開口スパンであることが多いです。蔵造などではしっかり3尺超くらいのピッチで柱がならんではいますが、それが住戸部分でも同じか?というと柱の本数を減らすことを旨としていれば確かに6尺超くらいのピッチでしか柱を配置しないかもしれません。でも、デザイン的に3尺超くらいのピッチで真壁を見せていくほうがカッコイイわけですので、だったら半柱のように「飾り」として見せるという発想はなくはありませんw

また一つ勉強させていただきました!感謝です!

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