不毛なべた基礎、布基礎論争 その8(終)

その7につづきます。

というわけで、この不毛な論争、つまり、べた基礎がいいのか?布基礎がいいのか?っていう論争に終止符を打ちたくてエントリーしたタイトルなわけですが、最初の「その1」でも述べたように、

べた基礎と布基礎を比較してどっちがいい?というのは、設計してみないとわからない。

というわけですが、この「どっちがいい?」というのは何をさしてのことなんかで結構判断はかわります。例えば、当初設計通りの建物重さではなく、途中から重さが増大する、例えば屋根に太陽光パネルを後から載せたとか、どこかの部屋の一角にチョー重いものを置くようになったとか、とにかく想定外の重量になるっていうのであれば、少なくとも基礎と地盤の変形をなくすという視点では、

 べた基礎 > 布基礎

ってことになるかもしれませんw でも、そんな極端なことって現実的にあるんでしょうか?

次に施工性っていう部分でかんがえてみると、布基礎の場合、フーチングの部分を作らないとダメなので「一定の幅」で掘削する必要が出てきます。掘削はフーチングの部分だけなので、べた基礎よりも少なくてすみますw 掘削量が少なければ、残土処分も含め経費が少なくて済むわけですw そうなれば、

 布基礎 > べた基礎

となるかもしれませんw ところが、建物の重量が大きくなれば、フーチングの大きさはどんどん大きくなっていくわけですので、極端な例としてこんな画像の場合ですと、

となりの布基礎のフーチングとほとんど間がない状況になると、施工する際には結局2つ分の大きなフーチングを掘ることになりますw こうなれば、もはや「べた基礎」の施工とかわりませんw さらに強烈な重量がかかれば、このフーチングはもっとデカくなるわけですので、下手すると交錯するようなこともでてきますw こうなればもはや布基礎という表現では間に合わなくなりますw

結局、最初に申し上げた「べた基礎と布基礎を比較してどっちがいい?というのは、設計してみないとわからない。」というのは、建物重量が想定され、柱の位置や本数などでフーチングに伝達される接地圧によってその大きさは変わるわけですので、結論は「計算結果次第」ってわけです。

でも、最初から相当な荷重が想定される、例えば、多雪地域に指定されて積雪荷重が1m考慮などとなれば、布基礎のフーチングでもたせるには限界がありますから、雪国での基礎形態の採用はべた基礎が多くなるのはある意味必然的なわけです。

ですが、べた基礎は、べたーーーっとした土間の部分で接地圧を伝達させるわけですので、この土間の強度がかなり問題になるってわけです。単に鉄筋の数を増やして強度を増大させたとしても、それだけではダメで、土間のどっち方向が弱いのか?を意識する必要が出てきます。したがって、べた基礎をべた基礎として強固なものとするためには、設計だけではなく、厳格な現場監理も要求されてくるというわけですが、これ意外となされていませんwww

また、接地圧が増大する場合、それに抵抗できるだけの地面の強さ「地耐力」の評価も必要になってきます。ここで、必ず、

 地耐力 > 接地圧

となる必要があるわけですので、べた基礎にしろ布基礎にしろ、どっちでもいいけど最終的にかならずこの関係を成立させなければ地面が変形しますwww ぬかるみに車が嵌るのと同じってわけです。接地圧を低下させるには、圧力をさげるために設置する面の面積を大きくすることになるわけですが、ここら辺を理解していないから、

 「べた基礎だから耐震性が高い!」

とか、

 「まだべた基礎神話にすがってるんですか?」

とか、

 「布基礎で十分!べた基礎は無駄!」

などということを平気でSNSやYoutubeで垂れ流すことになるわけです。

基礎形態の選定というのは、地盤状況、建物重量、施工性、予算、こうした多角的な視点から判断しなければならず、おそらく一般的な建築においてもっとも重視されるのは「予算」という部分だと思います。ちょっとした工夫や設計の合理化で十分にカバーできるのですが、意外と「型」にあてはめることしかできない自称専門家は多く、そうした人が、

 布基礎 vs べた基礎

な論争を巻き起こすわけですwww

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