前回に続きます。
まずは前回の最後で紹介した式を示します。

構造計算をするっていう場合に最初に考えないといけないのは「建物の重量」です。式だけ見てもイメージがわかないと思いますので、地震がきたときの建物への影響というのを考えるための図を以下にしめします。

こんな感じですw この図では各層を重量物と見立ててたときに、それぞれに地震の力がかかることをイメージしているのですが、各階が同じ重さで、単に各層が自分の重さだけ影響を受けるのであればこのような平行四辺形になるはずですが、実はそうではないのですw

地震の力は下の層にいけばいくほど上の階の蓄積が影響するのです。「木造の2階建」ということに限定すれば、上階の荷重1層分でよいのですが、4階、5階となれば相当な重量が1階にかかってくることになります。ましてこれが超高層建築となれば大変大きな力がかかることになりますし、1階だけでなく低層階でも相当な力を考慮しなければなりません。余談ですが、背の高い建物になると上に行くにしたがって柱が細くなる理由ってわけですw
このQiの式で与えられる「Ci」というのは、言葉にすると「地震層せん断力係数」っていいますけど、ぶっちゃけメンドクサイ係数の掛け合わせですw でも、実は、ちょっとここが重要なので深堀りしときますw
Zは「地域地震係数」といって都道府県毎とかで決まってます。ちなみに福井県では1.0です。これ近年問題になってる係数でして、建築基準法施行令第88条第1項で以下のように定義されています。
その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況その他地震の性状に応じて1.0から0.7までの範囲内において国土交通大臣が定める数値
問題になってるのは、1.0であれば別ですが、1.0を下回る0.7の係数ということはその分重量を「低減」させることになりますので、過去の地震をベースに決められているということは目立った地震がなければ、その分、設定値を低くされている場合があります。実は能登地震や熊本地震の際にもこれが問題になり、双方とも0.9だったことを問題視する指摘もあります。
Rtは「振動特性係数」といいます。この係数は建物の「揺れやすさ」を指標にしています。

揺れやすさは物理的に言うと「固有周期」が問題になってきますが、その影響度を係数として数値化したものがRtとなります。Rtの値は、1.0から0.8の範囲くらいですが、硬い地盤>柔らかい地盤という関係になります。0.8というと軟弱地盤で長周期であることを想定しています。
Aiは「地震層せん断力係数の建築物の地上部分における高さ方向の分布を示す係数」ですw ややこしい表現なんでちょっとイメージを示します。

建物の層が高くなればなるほど、上に行くにしたがって「よく揺れる」わけですが、それを数値化したものだと考えるのが一番簡単かなぁと思いますw
ここまでややこしい係数の話しでしたが、最後、肝心要の係数のことに触れます。それは「C0」のことで「標準せん断力係数」といっています。繰り返しになりますが以下のブログで成り立ちを紹介しています。
C0以外の係数は、地域や地盤といった広域や環境による係数です。でも、C0はその建物自体が持つ役割や規模などで「調整できる」係数なわけです。この値については基準としては「0.2以上」とされています。

この式における「Ci」は、

ですから、Ciを個別の建物で評価する場合、C0が増加すればその分Qi(地震力)が増加するわけですから、揺れに強い建物になるという流れなわけです。そして、この「C0」をどのくらい割り増したか?が「耐震等級」で評価されるということなのです。以下の等級による倍率はそのまま「C0」に欠けられると、

等級1 C0=0.2
等級2 C0=0.25
等級3 C0=0.3
という数値になります。「C0が増えるのでQiが増える」という流れなのです。さて、次回はさらに掘り下げていきますw まだあるんか?www


